紙巻。
先週の土曜日の倉庫の風景です!
大量に搬入された落し込み壁用の杉の厚板。
この山積みにされているだけかのように思われるのですが・・・
実際は祥吾君が一枚一枚選り分けて、節の無い(無地)板と節のある板に分けてあります。
手前は節のある板。奥が節の無い(無地)板。
で。その横で作業をしている祥吾君は・・・・
落し込み板を柱の間隔に合う大きさに加工中です!
この際に一枚一枚壁の位置を考えながら板を切っていくので
選り分けられている板と図面を見ながら
節があっても良い部屋と、節が無い部屋に分けていきます。
祥吾君は効率が良いように、全ての壁の必要な枚数を計算し
壁ごとにメモをしてあるので、終わった壁からチェックしながら
的確な枚数を加工していっています!
実際。板には一枚ずつ通り番付けがしてあり
建前の時に間違えて板を落し込まない様にしてあります。
大工サン的には地味な作業に見えますが現場を収めていく際には、
安定した仕上がりを求められるので、とても重要な作業でもあります。
実際。落し込みの板自体を節の無い板ばかり準備すると
材木の単価は高くなるので、一山でお値打ちに購入し
その中から節の無い木を探していくのです。
よって。この祥吾君のひと手間がお客さまにとっては
とても重要な事で、お値打ちな木でより良い家造りへと繋がる手間でもあります。
そんな作業の横ではお施主様が紙巻に来て頂きました!!
大工さんがふのりを作ってくれ、のし紙を適当な大きさにカットし
準備万端になったら、作業開始です!!
この作業は建前の時や造作時に、化粧で仕上げられている柱が
日焼けなどで汚れてしまったりする事を防ぐために、一本づつ巻いていきます。
この日は、通し柱全てと丁物・窓台・マグサの紙巻をしました。
通し柱は長く重いので、私も少しだけお手伝いさせて頂きましたが・・
それ以外は全てお施主様が一人で作業を進められていました!
横で作業している祐司君が
「大工の応援から紙巻まで、何をしてもらっても器用にこなしてくれる!」と
大絶賛する出来栄え!器用な人は何をしても器用なんだな~と感心でした!!
この日だけは・・・祐司君が応援に加わってくれました!!
カンナ掛けと言えば祐司君!!
一本一本とても丁寧にカンナをかけていく祐司君。
祐司君がカンナ掛けをした丁物は光が反射しているほど!?
肌触りは赤ん坊の素肌のようにスベスベで「これぞ!大工の仕事!!」
といった感じです!!圧巻の仕上がりにウットリするばかりでした。
ちなみに・・・カンナくずがはストッキングの様な質感にまで・・・・
見た目だけでなく、肌触りも木とは思えません!
改めて。木は繊維質なんだと実感させられました。
・・・祐司君に今日一番出来の良いカンナ屑をもらったら・・・もう繊維のみで
綿のようになってしまい・・・ふわふわの繊維の塊でした!!!
私は・・・何も知らなかったのですが
カンナには実際二枚の刃で出来ていて
一枚は削る物ともう一枚は逆立つのを抑える役割があるとか・・・・
休憩の時間になるたびに削りにくいと言い、研ぎ直す祐司君。
本当にこだわって仕上げてくれている大工さんの心意気が伝わってきました!!
折角なので。お施主様にもカンナ掛けをして頂きました!!
掛けて頂いている部材は和室の鴨居になります。
カンナ掛け。紙巻。日本の伝統的な家造り。
この良き工法や工程を
これからも大工さんたちの手で残していってくれる事を祈りつつ
私たちもその事を沢山の方に知って行ってもらえるように
務めていきたいと思う今日この頃でした!!